NMN(β-ニコチンアミドモノヌクレオチド)の絶対定量が可能です
概要
ナイアシン誘導体の一種であるNMNは、長寿遺伝子とも呼ばれるサーチュイン遺伝子の働きに関与することが知られており、近年注目されている成分です。本資料ではNMRを用いて市販のカプセル剤のNMN含有量を標品を用いずに絶対定量した事例を紹介します。
データ
分析の流れ
カプセル内の粉末を以下のフローで分析しました。


NMRによる定量
NMRスペクトルでは、定量対象化合物と内部標準物質の水素原子に対応するピークの面積値から、下記の関係式(1)に基づいて化合物を定量することができます。NMRのピーク面積値比は試料濃度及び着目ピークに対応する水素原子の数に依存するため、定量対象化合物の標品を用いずに絶対定量することができます。


試料のNMR測定データとNMN含有量
粉末試料から上記フローの通りNMNを抽出し、内部標準物質(DSS-d6:2,2-ジメチル-2-シラペンタン-4-スルホン酸ナトリウム) を添加した溶液を1H-NMR測定に供しました。得られたスペクトルを図1に示します。


0 ppmの内部標準物質(DSS-d6)のピーク(※2, 水素数:9) 、および9.5 ppm付近のNMNの芳香環水素のピーク(※1,水素数:1)を用いて、錠剤中のNMN含有量を(1)式にて計算したところ、カプセル内粉末中のNMN含有量は45.3 wt%となりました。
