TOF-SIMSを用いて加熱前後のラップフィルム表面の成分変化を分析
概要
市販の食品用ラップフィルム3点(A,B,C)について、未使用品の表面の成分をTOF-SIMSで分析しました。
本資料では、図1のようにラップフィルムの最表面に着目して分析を行いました。
図1 食品用ラップフィルムの断面模式図データ
製品ごとにラップフィルムの成分や含まれている添加剤などを推定・同定でき、製品開発・調査に役立ちます。
| 正イオン分析結果 | 負イオン分析結果 |
| ラップフィルムA (PE) ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| ラップフィルムB (PVDC) ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
| ラップフィルムC (PE多層) ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
食品用ラップフィルムは、加熱することで添加剤(安定剤や柔軟剤など)が食品に溶出する可能性があります。
市販の食品用ラップフィルム3点(A,B,C)の、未使用品と加熱したもの(80度で1時間放置)について、表面に存在する添加剤をTOF-SIMSで分析しました。
結果
- 有害の可能性があるPTBBAは、いずれのラップフィルムでも非検出です。
- ラップフィルムBで検出されたエポキシ化植物油(推定)は、加熱によりラップフィルム表面に存在する量が変化したり、凝集したと考えられます。
- ラップフィルムCでは、リン系加工熱安定剤(Irgafos168)が、加熱により表面で多く検出されました。これは、ラップフィルムの内部に添加されている安定剤が、熱によってブリードアウトし表面側へ移行したと考えられます。
| 正イオン分析結果 | 負イオン分析結果 |
| 推定 構造式 |
PTBBA
Irgafos 168
|
エポキシ化植物油安定剤 m/z 71 (C3H3O2) |
| ラップフィルムA (PE) |
![]() |
![]() |
| ラップフィルムB (PVDC) |
![]() |
![]() |
| ラップフィルムC (PE多層) |
![]() |
![]() |






















