酸化物半導体中、金属元素の価数・配位数・構造秩序性の評価
概要
透明酸化物半導体のIGZO薄膜はディスプレイ用TFT材料として研究開発が進められていますが、TFT特性の安定性の面で実用に課題が残されております。この課題を解決するためにはIGZO成膜メカニズムの解明が重要です。IGZO薄膜について、金属元素の電子状態およびその局所構造を、放射光を用いたXAFS解析によって明らかにすることでIGZO成膜メカニズムに関する知見を得ることが可能です。
Zn-K 端XAFSスペクトルよりIGZO薄膜の局所構造解析を行った事例を紹介します。
データ
フーリエ変換EXAFS振幅において
第一ピーク(1.5 Å付近)の僅かな減少より、IGZO薄膜では、結晶状態から第一配位(Zn-O)の配位数が僅かに減少している事が示唆されます。
また、第二ピーク(3.0 Å付近)の消失より、IGZO薄膜では、第二配位(Zn-(Ga,Zn))に起因するピークは確認されず、中間秩序構造が崩れている事が示唆されます。



本測定は、文部科学省先端研究施設共用促進事業『フォトンファクトリーの産業利用促進』を通じて行いました。