シミュレーションによってアモルファス膜のミクロな構造解析が可能です
概要
アモルファスSiNx(a-SiNx)膜は、N/Si比などの組成変化によって半導体から絶縁体まで物性が大きく変化することから、トランジスタ用ゲート絶縁膜など幅広い用途で用いられています。一方、結晶性のないアモルファス構造の材料に対し、原子レベルのミクロな構造解析を行える実験手法は限られているため、シミュレーションによってさまざまな組成、密度を有したアモルファス構造を作成し、解析を行うことは有効なツールとなります。本資料では、分子動力学計算を用いたa-SiNx膜の構造解析事例を紹介します。
データ
a-SiNx膜(Si3N4 密度2.80g/cm3)の原子配置シミュレーション結果
※一部領域を切り取って表示

※VESTA(https://jp-minerals.org/vesta/jp/)を利用
動径分布関数g(r)・積算配位数N(r)のシミュレーション結果

| 配位 | 原子間距離(Å) | 配位数 | ∠Si-N-Si | |||
| Si-N (第一近接) | 計算 | 測定[1] | 計算 | 測定[1] | – | – |
| 1.76 | 1.77 | 3.8 | 4.1 | – | – | |
| Si-Si (第二近接) | 計算 | 測定[1] | 計算 | 測定[1] | 計算 | 測定[1] |
| 2.99 | 2.98 | 7.5 | 7.5 | 116.3° | 114.7° | |
[1] N. Umesaki et al., Jpn. J. Appl. Phys. 32 (1993) Suppl. 32-2 649.