官能基の変化を捉えることでポリイミド樹脂のイミド化率を評価可能です
概要
耐薬品性や電気絶縁性などに優れている樹脂は、様々な電子部品の絶縁体、コーティング剤、接着剤として利用されています。FT-IR分析は、樹脂の硬化度等の不良原因を調査することが可能で、製品開発に有効です。一例として、ポリイミドのイミド基から、イミド化率を評価した事例をご紹介します。
デバイス上の絶縁膜におけるイミド化率と、耐水性・耐熱性等のデータを比較してのプロセス確認に有効です。チップ、ウエハのいずれの状態でも評価が可能です。
データ
図1 加熱前後のポリイミドのFT-IRスペクトル

加熱によりイミド基が生じることでイミド化が進みますが、芳香環は硬化反応に寄与せず変化しません。
つまりイミド基由来のピーク(1775cm-1)の強度は大きくなりますが、芳香環由来のピーク(1519cm-1)の強度は変化しないため、2本のピークの強度比からイミド化率を評価することが可能です。
表1 イミド化率I(1775cm-1)/I(1519cm-1)
| 試料 | イミド化率 |
| 硬化前 | 0.08 |
| 硬化後(350℃加熱) | 0.84 |
エポキシ樹脂、UV硬化樹脂の事例もございます。C0561、C0571もご覧ください。