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酢酸セルロースのアセチル基置換度分析

NMRを用いることでセルロース誘導体の化学構造評価が可能です

概要

木材構成成分として知られるセルロースのアセチル化により得られる酢酸セルロースは、高い生分解性を有しており合成樹脂や繊維、フィルムとして幅広く利用されています。アセチル化の度合い(アセチル基置換度)によって溶解性等の物性が大きく変化することが知られており、産業利用においてアセチル基置換度の評価はとても重要です。
本資料では13C-NMR分析で酢酸セルロース市販品のアセチル基置換度を評価した事例を示します。

酢酸セルロースの構造と13C-NMR分析データ

セルロース及び酢酸セルロースの構造を図1に示しました。セルロース分子中に含まれるヒドロキシ基(-OH)を部分的あるいは完全にアセチル化することで酢酸セルロースとなります。セルロース中のグルコース単位中に3つ存在するヒドロキシ基のうち、アセチル化(COCH3) されたものの数をアセチル基置換度と呼びます。

セルロースの構造式とセルロースアセテートの構造式

図1. セルロース(左図)と酢酸セルロース(右図)の化学構造

酢酸セルロース市販品を重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)に溶解し、NOE(※)による定量性低下を避けるために逆ゲート付きデカップリング法で測定しました。得られた13C-NMRスペクトルを図2に示します。
(※)NOE : nuclear Overhauser effect (核オーバーハウザー効果)の略。空間的に近接した原子核間に生じる相互作用のこと。

セルロースアセテートの13C-NMRスペクトル

図2. 酢酸セルロース(市販品)の13C-NMRスペクトル(逆ゲート付きデカップリング法)

図2から酢酸セルロースの1~6位及びアセチル基に由来するピークが確認できました。また、ピークの積分値からアセチル基はアノマー炭素(1位の炭素) の2.4倍存在することが分かりました。アノマー炭素は各グルコース単位中に一つずつ存在しているため、分析した酢酸セルロースの置換度は2.4となりました。

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✓NMRを用いることで、セルロース誘導体の置換度評価が可能です

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MST技術資料No. C0706
掲載日
測定法・加工法 [NMR]核磁気共鳴分析
製品分野 高分子材料
化粧品
日用品
その他
分析目的 構造評価/製品調査

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